2007年12月02日

同郷の人

マドンナのことも忘れ何事もなくすごしていたある日
またまた 別のチーフから声をかけられた

「お前に 話が有るんや ちょっと外に行こうか」
駐車場に移動した
「あんなぁ ワシ今 水流とつきおうとんねん」
「付き合う言うても まだ3回ぐらい会うて 話しただけなんやけどな」
「水流はわしの好みやねん」
「そやからワシ水流に 俺はお前のことが好きやから」
「俺と付き合ってみてくれ 付き合ってみて俺のことを好きになってくれたら」
「俺と 一緒になってくれ 言うて 今 頼んでんねん」

「そやけどな 水流はなわしにこない言うたんや」
「自分は 今 祐樹君の事を思ってるから」
「もし祐樹君が自分の事をを少しでも思ってくれてるんやったらできへん」
「でも祐樹君がなんとも思ってないんやったら いい」て言うたんや

「いまワシはお前にかかっとんねん」
「お前 水流の事 どない思ってんねん」
「なんとも思ってへんのか」


「水流さんの事ですか  水流さんの事をなんとも思ってない事はないです」
「俺 水流さんが会社に入ってきた頃 鹿児島の人がいると聞いて」
「どんな人か気になって 事務所に行く度に どの人か探してました」
「その人が水流さんだとわかってからも ずっと気になっています」

「それはわかる お前ら二人とも鹿児島やし 気になんねん」
「気になるのが普通や 何か有ったらお互い助け合う事も有るかもわからんしな」
「それはエエけど で お前 水流の事 好きなんか」

「水流さんの事を 思ってはいますけど それは好きと言う事とは違います」

「でも俺 なんて言って吉武さんに謝れば良いのかわからん事をしてます」
「俺この間の休みの日 阪急の駅前をうろうろしてました」
「そしたら水流さんが駅から出てきて僕の方向に向かってきたんです」
「挨拶して これからまっすぐ寮に帰るんですかって聞いたら」
「ちょっと寄る所があるんやけど 行くにはまだちょっと早いし」
「どないしよう と 思ってた所って言われたんで」
「俺 水流さん 誘いました」
「会った場所が丁度 Mr.ドーナツの前だったんで」
「そしたら僕と一緒にドーナツでも食べませんかと言って誘いました」
「15分だけです 水流さんが15分位なら良いと言わはったから」
「本当にすいません 何も知らなかったから すいません」

「うん お前やったら ええわ」
「お前今水流の事どう思ってるか正直に言うてくれたやろ」
「そやからええ おまえやっらええは」
「もし他の奴やったら ワシわけも聞かんと 殴り倒してるわ」

「そやけどな もうあかんぞ もう二度と誘ったらあかんのやぞ」
「お前今 水流の気持ち聞いたんやから」
「水流の気持ち知っとって 誘ったらあかんのやぞ ええな」

「わかりました 俺もう 水流さんとは口利きません」
そう約束した

よる布団の上で考えた
水流さんが俺のことを思ってた それは知らなくても
何か感じるものは有ったわけで
事務所でたまに彼女とすれ違う時他の女性にはない視線を感じていて
その視線を追いかけた事もあり なんだか悪い気はしないわけで
ドーナツに誘った時も彼女だから誘ったわけで
彼女ともっと仲良くなりたいという気持ちはあったわけで
水流さんはおとなしそうな感じではにかみ屋さんで 可愛い感じで
そんなことを考えながら眠ってしまった

次の日俺は吉武さんとの約束をすぐ破った
お昼に事務所に顔を出したら何と水流さん一人きり
俺はもう一度事務所の中をゆっくり見渡し確認した
そして水流さんのそばに行った

「すいません 水流さん」
「はい」
なんともいえない表情である

「僕昨日 吉武さんに話を聞きました」
水流さんはそっとうなずき俺の顔を見上げ次の言葉を待っている

「僕はまだだ世間知らずの子供やけど」
「吉武さんは立派な方で 僕のあこがれてる人です」

「水流さん 吉武さんと一緒に 幸せになってください」
「お願いします」と言ってお辞儀をした

なかなか表情を表に出さない女性だけど
かすかに微笑んで かすかにうなずいた

これで終わったと思ったのだが この話はまだまだ続く
  

Posted by homupe at 18:44Comments(0)TrackBack(0)大阪 rhapsody

2007年12月04日

同郷の人 その二

翌日の昼休み社員食堂に入ろうとした時に
反対側の入り口から吉武さんが飛び込んできて誰かを探してる
やばい 俺はそのままそっと後ろに下がり 逃げた 逃げた
通路を走り 裏口のドアを開け 駐車場へ 
一目散で逃げた 走った でも見つかった

「おい マテや おい ちょっと待て わしおこっとれへんから ちょっと待て」

ハアぁ しゃあない やったんは 俺や そんな感じで
俺は 吉武さんの前に行き 正座した

「おい お前 何してんねん」
「何でそんな格好すんねん」
「わし 怒っとれへん言うてんのに なんでそんな格好すんねん」

「僕 水流さんと口利きましたから 吉武さんとの約束破りましたから」

こんなときに限って いつも中田さんが通りがかる

「吉武 一体 どないしたんや」
「なんや 祐樹が お前になんか悪さしたんか」

「中田さんちゃいますよ」
「僕は怒ってへん言うとんのに こいつこんな格好してますねん」

「ふん ほうか 祐樹 ほんまやナ」
「あ はい 僕が勝手に座ってます」
「ふん ホナまあええわ 又後で聞くは 難しなぁ」

「ほら見てみい お前がそんな格好してるから」
「ワシがなんやお前に説教してるみたいやないか 早よ立て」
「はい」

「お前 昨日 水流に」

「ワシと一緒に 幸せになってください て言うたんか」

「はい すいません」

「昨日 水流がワシとこに来たんや そして 言うたんや」

「お前に 幸せになってください って言われて うれしかった って 言うたんや」

「お前の おかげや」

吉武さんの眼は潤んでいた

俺は深く頭を下げ 消えた  

Posted by homupe at 20:12Comments(0)TrackBack(0)大阪 rhapsody
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